皆さんは、100年以上歴史がある東北地方の角弘(カクヒロ)という企業をご存知ですか?
青森県に本社を構え創立から137年、これから100年先も生き続けるために新規事業に挑戦し続ける角弘(カクヒロ)についてご紹介します。
100年以上事業を継続してきた角弘(カクヒロ)には、創立時から変わらない経営理念があり、事業では建設資材から燃料事業、化粧品などの日用品まで幅広く事業を展開しています。
これまでどのようにして事業拡大を進めてきたのか、「地域未来牽引企業」にも選ばれ、注目される今後の事業展開はどうなるのかについて、ご紹介したいと思います。
- 角弘(カクヒロ)ってどんな会社?
- 角弘(カクヒロ)の幅広い事業内容について
- 角弘(カクヒロ)は経営方針と将来像について
Contents
角弘(カクヒロ)の会社概要
まずは、角弘(カクヒロ)の会社概要から見ていきましょう。
基本情報
角弘の基本情報は下記になります。
鉄鋼や土木、建設資材、セメント、機械工具、工事用建材、ガラスサッシ、 住宅設備機器、生活用品、リフォーム、オートリース、電子機器、保険、太陽光発電、プロテオグリカン
東北地方を中心とした拠点
- 事業拠点:25ヶ所
- 石油サービスステーション:16ヶ所
- 専門店:10ヶ所
- プロテオグリカンの研究所:1ヶ所
地元の商店街や商工会議所とも連携しており、
青森県を代表する企業の1社として社会貢献活動にも力を入れています。
角弘(カクヒロ)のオフィスは青森市内の新町にあります。
その周辺一体は「しんまち商店街」として住民に親しまれていて、定期的にイベントも開催されているようです。
経営理念
角弘(カクヒロ)の経営理念は、「よい商品を、より安く」というものです。
これは、長きに渡って変化に対応してきた角弘だからこその経営理念だと言えます。
建設関係の商品から日々の暮らしまで幅広いサポートを行っている角弘ならではでもありますが、この経営理念があったからこそ地域や社会のニーズに応えられていたのではないかと考えられるでしょう。
この経営理念は、時代が大きく変化した今でも変わっていません。
時代の変化によって、地域や社会が望むニーズも変わっていきますが、それにしっかりと対応できるような取り組みを行っているという点も角弘の魅力です。
また、謙虚な姿勢を持ち続け、社内で協力し、創意工夫を重ねることで、「人にやさしく暮らしに深く」の精神を忘れない事業を行っているのも角弘の大きな魅力の1つだと言えるでしょう。
そしてこれからも、そのような考えを持ち続けた事業展開をしていくことが期待されています。
美容面でも様々な商品を提案
角弘(カクヒロ)は多岐にわたる事業を経営しておりますが、
美容分野に参入したのは平成に突入してからになります。
現会長の小田桐氏が社長就任後の翌年に、プロテオグリカンを抽出するための施設【プロテオグリカン研究所】を開設しました。
それまでは、プロテオグリカンの製造販売は行っていなかったのですが、新しい挑戦として化粧品業界でヒアルロン酸・コンドロイチン酸と並ぶほどの健康素材であるプロテオグリカンに目をつけました。
抽出技術を開発できた当時は、1グラム3000万円とも言われていたほど希少なものでしたが、
量産化に成功し、あらゆる化粧品・健康食品メーカーに卸売したり、自社でも化粧品や健康食品を製造販売するまでに至りました。
今ではPG-inフェイスパックやPG-inリンゴ酢等なども開発にも成功しております。
プロテオグリカン商品は、販売専門店である下記の店舗で販売されています。
・アレッラPG大館店
・アレッラPG能代店
・アレッラPG秋田店
・アレッラPG問屋町ストア店
・アレッラPG弘前店
・アレッラPG五所川原店
・アレッラPGむつ店
・アレッラPG十和田店
・アレッラPG青森店
▼実店舗
http://www.kakuhiro.co.jp/business/proteo/
気になるという方は足を運んでみると良いでしょう。
テスターも用意されているため、使用感などを試してみたいという方にもおすすめです。
角弘(カクヒロ)の歴史
続いては、角弘(カクヒロ)の歩みについて、歴史を振り返りながら見ていくことにしましょう。
設立は明治時代
明治政府の財政政策「松方デフレ」の影響で全国的に農民が困窮し負債で苦しんでいた1883年。
旧津軽藩家老の大道寺族之助繁禎は他国から粗悪な農機具を高く購入していた農家に「よい商品を、より安く」提供したいと地域の民間人15名の共同出資を募り、弘前農具会社を設立しました。
第59国立銀行を創立した大道寺族之助繁禎を筆頭にしていたのですが、15名の民間個人資本による会社の発足は地方では珍しいものだったと言われています。
設立当初は、鋼鉄や農具、鋳物などを中心とした農具関連の商品を取り扱っていました。
この頃から、「よい商品を、より安く」という理念は変わっておらず、今に続いています。
角弘の沿革
では、そんな角弘の沿革についても詳しく見ていくことにしましょう。
- 明治16年:津軽藩の家老であった大道寺繁禎を中心に弘前農具会社を設立
- 明治31年:株式会社に組織変更し、弘前農具株式会社に組織化
- 明治40年:青森支店を開設し、事業所を各地に増設
- 大正11年:会社名を株式会社角弘銅鉄店へと改称、青森支店を鉄筋コンクリートで新築 (鉄筋コンクリートの建物は、青森市内で初めてでした。)
- 大正14年:大館出張所と五所川原出張所を開設
- 翌15年:ニューヨーク・スタンダード・ヴァキューム石油会社の代理店となる
- 昭和2年:フォード自動車会社の副代理店として認定され、弘前市山下町出張所を開設
- 昭和5年:フォード自動車会社の青森県下特約店になり、自動車販売部を青森市浦町に開設
- 昭和7年:本店の店舗を改築 東北で2番目となる石油サービスステーションを弘前市代官町に開設
- 昭和8年:設立50周年式典、そして津軽急行自動車(株)を設立 昭和21年:青森日産自動車販売(株)も設立
- 昭和36年:会社名を株式会社角弘に変更し、青森市に本店を移転
その後、毎年のように出張所や石油サービスステーションなどを各地に開設し、
株式会社角弘に変更したことをきっかけに、関連会社も増えていったのです。
- 平成13年:あずまシティー浜館宅地分譲プロジェクトがスタート
- 平成17年:初のセルフスタンドであるエクスプレス南大町SSを弘前市に開設
- 平成19年:プロテオグリカン研究所を開設し、プロテオグリカンに関する研究がスタート
- 平成30年:創立135周年の記念イベント
角弘(カクヒロ)は、このような歴史を歩んできました。
現在のように様々な事業を行えているのは、これまでの歩みがあったからこそだということが沿革から見て取れるでしょう。
角弘(カクヒロ)の事業内容
続いて角弘の事業内容についてご紹介していきましょう。
事業内容
角弘の事業内容としては、建設資材や土木資材、住宅建材の卸売だけでなく、生活用品や燃料、保険、リースなども手掛けています。
他にも、農業資材の販売や諸建設専門工事請負、ガソリンスタンド経営、燃料卸小売、プロテオグリカン製造販売、カルリン製造販売などその事業は多岐に渡っているのです。
角弘は以前から、「建設から暮らしまで」をキャッチコピーとし、生活をより快適にすることをモットーにしてきました。
総合商社だからこそできる企画力を存分に発揮し、トータル的に営業サポートできるような事業内容となっています。
元々は農具及び一般金物の販売から事業がスタート
現在の角弘は様々な事業を展開していますが、創業当時は農具及び一般金物の販売を目的としてスタートしていました。
歴史を辿ってみると現在まで多くの苦難を乗り越えて、より暮らしが快適になるように工夫しながら事業展開を行ってきたことが分かります。
現在、角弘は青森地区5ケ所、弘前地区7ケ所、五所川原地区4ケ所でガソリンスタンドの経営、
それぞれの母店となる燃料センターではLPGを含め燃料卸小売まで行っています。
全部で16ヶ所にある角弘が経営するガソリンスタンドには、角弘の製造しているプロテオグリカンを配合した化粧品を合わせて販売しているそうです。
驚くべきは、このガソリンスタンドに男女別に使用できるシャワー付きのトイレを完備している点でしょう。
快適な空間を提供したいという思いから、ガソリンスタンドにもシャワー付きトイレを完備するなどの配慮を心掛けていることが分かります。
また、ニコニコレンタカーの青森三内店・青森荒川店・弘前堅田店でレンタカーサービスにまで事業を展開しています。
他にも、角弘の事業内容にあるプロテオグリカンを販売しているプロテオグリカン配合商品専門店も多数出店してきているのです。
多岐に渡る事業を進めながらも「人にやさしく暮らしに深く」が根付いているため、暮らしに寄り添う商品を提供するために事業を展開していると言えるでしょう。
カクヒログループを構成している角弘
カクヒログループは、青森県内にあるITから建設まであらゆる事業を展開している企業9社で構成されています。
年商は700億円以上ともされており、青森県下で一大企業集団としてその名は知れ渡っています。
関連会社のとおりです。
情報処理関連企業 | (株)青森電子計算センター (株)ビジネスサービス (株)青森共同計算センター |
建築資材・製造加工関連企業 | 角弘エスアンドエー(株) 角弘生コンクリート(株) 畑中産業(株) |
店舗・住宅設計施工・リフォーム関連企業 | 弘前工業(株) (株)カクヒロ船場 建設資材販売関連企業には八弘産業(株) |
9社もの企業がカクヒログループとしてまとまっています。
それぞれ行っている事業は異なりますが、角弘の事業展開を広げるものになっているのではないでしょうか?
多岐に渡る事業内容は、様々な企業が力を合わせながら支え展開しているのでしょう。
角弘(カクヒロ)が描く企業の将来像
角弘(カクヒロ)の歴史や事業内容から、現在に至るまで時代の変容に対応した経営戦略を取りながら、様々な事業を展開して発展してきました。
創業するきっかけとなったのは、西南戦争でのインフレ問題です。
全国で農家が粗悪な農機具に高い値段を付けられ、困窮しながらも購入せざるを得ない状況でした。
地元の農家に「よい商品を、より安く」農機具を提供したいという思いから、
地域で出資者を募り「弘前農具会社」を設立したところから始まっています。
その創業当時の「よい商品を、より安く」という思いは現在もそのまま受け継がれており、角弘の企業理念にもなっています。
創業から136年経過していますが、今もなお企業理念を変わらずに発展し続けている企業は多くはないでしょう。
グループも建設からIT分野まで幅広い企業9社から構成されており、これからのさらなる角弘の発展を期待することができるでしょう。
角弘の会長である小田桐氏は、「100年先、さらにその先まで生き抜く体力を持ちたい。そのためにも新規事業に挑戦する」と述べています。
新規事業に挑戦していくことで、100年先、さらにその先の未来に向かって前進していることにつながっているのだと考えていることが分かります。
地域に根差した事業展開をしてきた角弘は、2017年に経済産業省から「地域未来牽引企業」としても選定されました。
時代の変化に柔軟に対応しながら、地域経済の発展と青森経済界を牽引している角弘は、これからもさらに新たな事業に挑戦しながら、進化の歩みを進めていくことが考えられます。
角弘の描く将来像は、これからもどんどん新規事業を展開しながら発展し、より暮らしに寄り添う企業となり続けることだと言えるでしょう。
参考URL:
http://www.kakuhiro.co.jp/
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A7%92%E5%BC%98
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