モノクロテレビの時代からテレビの時代をつなぐ 日本唯一の公共放送「日本放送協会(NHK)」

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こんにちは!いよいよ今年もあと少しですね。本日は、日本唯一の公共放送「日本放送協会(NHK)」について取り上げます。NHKと言えば、最近では大晦日の『紅白歌合戦』に関する話題で盛り上がっています。『紅白歌合戦』は、毎年視聴率40%以上を叩き出すNHKの目玉番組です。今回はNHKという会社について、そして人気番組『紅白歌合戦』の歴史についてまとめました。

 

NHKの歴史

日本放送協会(NHK)は、国民からの受信料で成り立つ日本唯一の公共放送です。日本放送協会「NIPPON HOSO KYOKAI」を略してNHKです。

放送業界は、今や多チャンネル化が進み、民放各局だけでなくネット放送やWOWOW、BSなど数えきれないほどの単ネル数となっています。放送局は沢山ありますが、その中でも、NHKは最も歴史が深いです。

NHKは、1925年3月に社団法人東京放送局等が日本初の放送を行ったことが始まりです。その後、社団法人日本放送協会の時代を経て、1950年、放送法が施行されたことに基づき、正式に「日本放送協会(NHK)」が設立されました。

モノクロテレビの時代からからテレビの時代をつなぎ、現在はデジタルの公共放送として、日夜放送を続けています。他の民放の放送局とは一線を画すNHKには、コマーシャルがありません。民放各局と違って、国民の受信料で放送しているため、スポンサーがいないためです。ニュースや時々番組などだけではなく、バラエティー番組も手掛けますが、どちらかと言うとお堅い放送が目立ちます。総合テレビやEテレの地上放送BS放送等に加え、災害報道や国際放送の他、各種イベントや文化事業も行っています。

 

紅白歌合戦の歴史

紅白歌合戦は、1951年に幕を開けました。最初は大晦日ではなく正月のラジオ番組としてスタートしました。記念すべき初回の紅白歌合戦は、出場者も曲目も一切事前に告知せず「何が放送されるのか聞いてみないとわからない」というサプライズな内容でした。初回の紅白歌合戦は、わずか60分の生放送でしたが、好評を博したことで放送時間が回を重ねるごとに拡大していきます。

大晦日にテレビ方法という現在のスタイルが確立されたのは、1953年の第4回紅白歌合戦からです。毎年日本を代表するスータースターが出場し、国民の注目の的となるお化け番組となりました。1963年の第14回紅白歌合戦では、なんと視聴率81.4%を記録し、紅白が「国民的行事」であることを証明しました。現在でも紅白歌合戦は日本一視聴率の高い人気番組となっています。

 

NHKと他局との違い、強み

NHKの職員数は1万人強、国内には54の放送局と海外に30の取材拠点を持ちます。NHKの主な業務は国内放送と国際放送の計画と運営、また放送と受信の発展に必要な研究を行うことです。これらは放送法に定められ事業内容・活動内容となっています。

NHKの強みはなんといっても、企業や団体から影響を受けにくい番組が作れる点です。NHKにはスポンサーがおらず、国民からの受信料によって番組を作っています。企業等からの広告収入に頼っておいないため、中立的な視点での制作が可能で、偏りの少ない安定感が大きな特徴です。

また、NHKの強みは「安心感」です。緊急時にはまずNHKをつけるという人は多いのではないでしょうか?災害時などの緊急時にNHKの情報は最も信用できるという人は多く、相変わらずの存在感を示しており、安定感=NHKというイメージは揺らぎません。

 

NHKの弱点「受信料未払い問題」

NHKの強みでもあり、弱みでもあるのが「国民の受信料で成り立つ経営方法」です。スポンサーの意向を反映しなくていい点や、コマーシャルがない点は強みです。しかし、21世紀に入ってからの多くの不祥事のせいで受信料の支払いを拒否する人が増えました国民を満足させることは、スポンサーを満足させるよりも遥かに難しいと言えます。現在も解決には至っておらず、受信料を拒否する人は後を絶たないのが現状です。

現状、NHKの受信料を拒否することは違法ではないため、法改正をしない限りはこの流れを食い止めることはできないと思います。NHKが会社としてやれることがあるとすれば、「一人でも多くの国民が納得するような面白い番組を作ること」に尽きると思います。

 

福利厚生を検証

次にNHKの職場環境についてみてみましょう。

テレビ局といえば激務な印象が強いですが、その中ではNHKは比較的良い方だと思います。「住宅手当て等を含めた福利厚生が充実している」という口コミが多くみられました。

給与に関しては、概ね高評価でしたが、中には低評価もありました。一般的なイメージとして、同世代の社会人よりも給与面では優遇があると感じる社員は多いです。一方で、昇給に関して想像していたほどでは無いという声もあります。

NHKを志望する人は、「テレビ局ならどこでもよい」というよりも「NHKに入りたい」という人が多いようです。フェアな公共放送で力を試したいという求人が多く、志を高く入社をする人が多数です。実際に入社をすると、やりたい事は一通りできたという声が多く見られます。自分がやりたいことがはっきりしてさえいれば、やりがいもありキャリアを重ねてステップアップをすることも可能です。

女性でも働きやすい環境だという評価も散見されます。NHKは社会の目にさらされやすいという特徴があるので、かなり敏感に捉えられることが多いです。育児休暇や産休等も取りやすく、周りのバックアップ体制も整っているという評価がたくさん見られます。実際に休暇を取得する時もプレッシャーをかけられたり嫌な顔をされたという評価はあまり見かけません。

復帰をする際の職場の反応も気になるところではありますが、この時も所属する部局や上司・同僚からもサポート体制が割としっかりしていると評価されます。

コンプライアンスへの教育制度もかなり充実しています。ハラスメント行為などの防止に対しては相当力を入れており、管理職等への教育も質、量共に密に行われています。他の一般企業とは違い、少しでもそういった行為が表沙汰になれば大事に発展してしまうため、なにかと敏感です。社会の目が厳しく向けられているという事はプレッシャーであるのと同時に、社内での厳格な管理にもつながり、どちらかと言うとメリットと捉えられると感じる社員が大勢います。

NHKはその安定感から採用を希望する応募者はとても多く、入社は狭き門と言えます。NHKと言えば誰もが知っている大きな団体・組織です。やりがいや働きがいは見つけやすく、それを長きにわたって維持したり、発展させていくことも困難だという口コミはあまり見かけません。入社をしてから順調にキャリアを重ねていけば、求める目標に辿り着きやすい環境だと言えそうです。ただその分、よほど強く何をやりたいのかなどの思いを強く持っていないと採用はままなりません。入社してから具体的にどんなことをやりたいのか、仕事を通じてどう成長していきたいのかなどはできるだけ具体的に想い描いておく必要があります。入る前の準備がまずは大きなハードルです。

 

労働環境を検証

NHKの放送に携わっている人からは、概ね満足のいく口コミが多く見られます。番組制作の意図がとてもはっきりとしており、そのコンセプトがぶれる事は少ないです。やはり企業や団体からの影響を受けにくいという利点がここにも生かされています。

誰かの顔色をうかがいながらものづくりをするのは、大きなストレスになるという声は多いです。NHKならばそこを排除できるため、仕事に取り組みやすい環境だと言えます。

しかし、働く環境としては楽だという声は少ないです。仕事に追われて働く時間が一定ではなかったり、時期やイベント事などに応じて残業が多くなる月もあるようです。しかしここでも、やりがいや働きがいという言葉が気持ちの面で大きく影響をしてきます。なぜ自分が頑張っているのかというポイントは割とはっきりさせやすいため精神的な疲労度は軽減できるという声がとても多いです。

社会貢献への意識も高く保てるとの評判はたくさんあります。自分たちがやっている仕事が直接社会への貢献になっている、具体的にたくさんの人々の役に立っているという実感は、大きなモチベーションになります。例えばテレビ番組のような、全国に放送されてリアクションも得やすい仕事だけではなく、地道な調査や研究に携わっている人たちも、一般企業と比較するとモチベーションを高く保っている人が多く見受けられます。地味な作業や仕事はマンネリ化しやすく、意識を高く保つことが難しいですが、NHKで働いている人達は、そこもクリアし易い傾向が強いです。

一方で、社員一人一人に社会からの厳しい目が向けられるという面もあります。1部の社員の不祥事でも、NHK全体の問題として社会では取り上げられます。不祥事が起きたときなどは一人一人に厳しい目が向けられ、それがストレスにもなりがちです。これは大きな不祥事に限ったことではなく、細かい事でも同様です。何となくのイメージで、偏った視線を向けられることもあります。実際にNHKで働いている人たちは、このような目を敏感に感じ取る人が多いです。

このような考えは、働く部署や部局などにあまり関係なく多くの人が持っているのもNHKの特徴です。その分社員の結束は強く、同じ悩みや仕事への情熱を多くの人たちと共有できるので働きやすいという声もたくさんあります。営業職などは実際に社会の多くの人と関わる仕事ですが、事務系の人とも、気持ちを共有しやすいのが良いという口コミも多く見られます。

 

まとめ

NHKの評判からは、公共放送ならではの独特な検証が得られます。特徴的であるが故のメリットやデメリットが多く見られます。

採用や商品サービスが独特であることが、社内での結束につながっています。部署を問わず結びつきが強くなりやすく、たくさんのことを共有できるようです。社外から見た NHKと内側にいる人の感覚はイコールではないため、外部からの声にやりにくさを感じやすい一方で、社内の人間とは心を共有できるメリットも同時に存在しています。
福利厚生等は充実しているという声が多いです。コンプライアンスに関しても安心して働ける環境が担保されていると言えます。

NHKで働いてみたいという人は多いため、採用そのものに関しては狭き門です。採用された後にどのように働きたいのか、それによって何を得たいのか、将来はどうなりたいのかなどを具体的にイメージしておく事はとても大切です。ただ、入社をすれば、志を高く持つ人が周りに多いという利益を享受することができます。同じ目線で話ができる人が周りにたくさんいるため、日々得られる刺激は自然と多くなります。

離職者が少ないのもNHKの特徴です。やりがいや働きがいが見つけやすい事を社会人として優先する人は多いです。NHKはそのような人にとって、良い環境を提供してくれると言えます。