Bringing value to life. 世界に羽ばたく日本郵船株式会社

《この記事については、アフィリエイト・取材費の提供等を目的として掲載をしています》


こんにちは!本日は「日本郵船株式会社」について取り上げたいと思います。日本郵船は、商船三井・川崎汽船と並んで日本の3大海運会社の一つと言われています。日本郵船グループは、国際的な海上輸送事業を中心とした総合物流事業を営んでおり、バルク・エネルギー輸送事業などの事業を展開しています。世界中に広がる海・陸・空の輸送網を通じて、人々の生活を支えている会社です。そんな日本の郵船業を支える日本郵船を調査しました。

 

歴史・沿革

日本郵船は130年以上の歴史を持つ日本最古の海運会社で、高い技術力が会社の強みです。日本郵船が創立されたのは明治18年(1885年)9月29日。三菱財閥の中核企業であり、三菱重工とともに三菱グループの源流企業という役割を担ってきました。三菱財閥の中核企業として明治18年に発足して明治26年に株式会社になりました。

日本郵船の活動内容は、定期船事業・航空運送事業・物流事業などの一般貨物輸送事業、不定期専用船事業、不動産事業などのその他事業です。船舶の設計や運航だけでなく、物流事業や空輸事業・不動産事業にも及びます。売上高は2兆2,723億円にも上り、従業員数は約3万6千名です。日本郵船は日本で最大の海運会社で、世界的に見ても最大手に位置する巨大企業です。

 

事業内容

日本郵船株式会社の主な事業内容は海運業で、客船・コンテナ船・タンカーなどを運用しています。運用している船舶数は8百隻以上で、世界中の350以上の港に乗り入れています。日本郵船の事業内容は貨物・エネルギー関連の輸送業務が中心ですが、郵船クルーズ(株)では日本最大のクルーズ客船である飛鳥Ⅱの運航事業も含まれます。2005年には日本貨物航空を完全子会社化し、空輸事業も展開しています。

日本郵船の最大の強みは非常に高い技術力で、環境技術や海上における安全対策、船員の業務負担軽減のためのシステムの研究・開発が進められています。日本郵船は地球深部探査船「ちきゅう」の運用管理を行っていますし、2008年には太陽光発電システム搭載の自動車専用船「アウリガ・リーダー」竣工しました。

 

従業員からみた日本郵船とは?

インターネット上の口コミサイトなどに寄せられた、日本郵船に勤務している人の評判をいくつかご紹介します。

●新造船から運航船の保守までさまざまな仕事に携わることが出来、非常にやりがいを感じます。自分で企画した船が出来上がっていくことには大きなロマンがあります。

●日本を代表する海運会社であり、非常に安定しています。世界から船が消えることはないので、今後も安定していくと思われます。しかし、安定しているために官僚体質になっており、スピード感や柔軟性にはかけているように感じる。

●見込み残業にはならず、働いた分だけきちんと給与がもらえます。ある程度の年次までは同期との差はほぼ無く、同程度のタイミングで昇給します。若手の時期に稼げる外資系の企業とは異なり、良くも悪くも日本の古い体制を擁しているように感じます。

●非常に風通しの良い会社だが、意思決定が遅いと感じます。上司と部下の距離が非常に近く、コミュニケーションが容易です。良い意味で慎重、悪い意味で優柔不断でありかなりリスクを避ける傾向があります。

●人事評価については社員間であまり差をつけない事を基本的にしているので、仕事をまともにしていなくてもよっぽどのことがなければ給料に大きな差がつくことはない。

●女性が本当に少なかったので女性を活躍させるための制度はなかったと思います。寿退社は3年過ぎてからと言われていました。

●船内では完全な縦社会であるため、指揮系統がはっきりしており体育会系の職場です。楽な仕事はありませんが、女性にとってはより一層過酷な仕事です。(海上職・女性)

口コミサイトには技術系や営業・事務などで仕事をしている社員の意見が多く寄せられていました。共通している点は、「日本郵船とは安定・堅実性やチームワークを重視する日本的な会社である」ということです。

日本郵船は日本の“インフラのインフラ”を担う大切な老舗企業なので、安定性・安全性を重視していることが分かります。日本郵船について安定した企業というイメージを持たれることが多いようですが、社員や元社員の書き込みを見ても一般人の抱くイメージに近い会社であると言えます。

日本郵船は日本の古い企業に見られるように、男性優位で女性が活躍しにくい面があるようです。女性でも海上職で入社して船内で仕事をすることも可能ですが、地上職よりも厳しいという意見も見られます。しかし総括すると、日本郵船は旧財閥系の企業で歴史が長く、明治自体から日本の産業や国民の生活を支えてきた重要な企業であることから、仕事のやりがいを感じている社員の方が多いです。

 

利用者からみた日本郵船

日本郵船は戦前から戦後の時期にかけて欧州や北米航路の旅客輸送を行っていました。ところが現在は物流事業が中心で、一般人向けのサービスはクルーズ客船の運航や博物館に限られます。ほとんどの人にとっては直接的に日本郵船が提供するサービスを利用する機会が少ないので、利用者の評価は限定されてしまいます。実際に日本郵船のクルーズ客船を利用した人の評価や感想をご紹介します。

●大浴場は予約無しで入れるのでいいのですが、時間帯によって大変込み合う事がありました。いろいろなクルーズに参加しましたが、お料理もとても美味しかったですし、スタッフの方もとてもフレンドリーで、又ぜひ乗船したいと思う船です。

●(船内設備について)文句を付けるポイントを探していましたが、全く文句の付けようが無くラグジュアリーな気分で快適に過ごす事ができました。

●飛鳥の食事は口コミでも評判で、数多くの「人生で一番」「人生で初めて」に出会いました。有名な専門高級料亭には負けますが、飛鳥の食べ物のレベルは高く、飛鳥バーガー・飛鳥モナカ・オムレツは超絶品でした。

●飛鳥の衛生・安全管理は徹底されており、乗船前に健康調査があるだけではなく、公共のトイレには数種類の石鹸が置かれています。トイレのドアノブは衛生管理のため手で触らずペーパータオルで開けるように案内されています。

上記は「飛鳥Ⅱ」を実際に利用した人の感想です。飛行機旅行が普及する以前はチャップリン、アインシュタインやヘレン・ケラー、リンドバーグといった世界的な著名人が来日の際に日本郵船の客船を利用しました。日本郵船は戦前から食事の質が非常に高いことで世界的に有名でした。現在のクルーズ客船でも食事には特に力を入れており、飛鳥Ⅱの食事は非常に高い評価を受けています。サービス面において日本流の「おおもてなし」の精神を感じることができることがわかります。

日本郵船は横浜に郵船博物館と1960年まで貨客船として運行されていた氷川丸の保存・展示を行っていて、実際にこれらの施設を利用した人の感想をご紹介します。

●建物が素晴らしかったので、中に入ってみたくなって入館してみました。内部は残念ながら撮影禁止でしたが、海運については知らないことの方が多かったので、とても勉強になりました。まさに横浜ならではの博物館だと思います。入館半券で日本郵船氷川丸が入場無料なので、トータル的にはお得だと思います。

●氷川丸は入館料も安くてかなり楽しめます。お子様連れやデートなどでもかなり楽しめます。当時の様子が目の前に浮かんでくるような気がするくらい、保存状態がよいです。

郵船博物館や氷川丸は、横浜を代表する観光スポットとして有名です。いずれの施設も入館料が安く、展示スペースが充実している点が高く評価されています。

 

まとめ

日本郵船について会社で仕事をしている人の評価・意見を見ると、良い意味でも悪い意味でも日本の古い企業であることが分かります。日本郵船は営利企業ではありますが、日本人の生活を支えるために重要な役割を担っているゆえに堅実さや安定さを重視している様子を知ることができました。

日本郵船の社風として、「決定が遅いこと」や「女性が活躍しにくい」というネガティブな面を指摘する意見もみられました。ほとんどの方にとっては日本郵船のサービスを直接利用する機会が非常に少ないのですが、旧財閥系の安定した日本企業という一般的なイメージに近い会社であると言えます。実際に日本郵船のクルーズ客船「飛鳥Ⅱ」のサービスを利用した一般の人の評価・感想をみてみると、日本流の「おもてなし」の精神を感じることができ、古き良き日本の老舗の海運会社であることが分かります。

横浜市内には日本郵船が運営する郵船博物館と氷川丸が公開されており、観光名所として有名です。いずれも入館料の割に施設の規模や展示物が充実していて、日本郵船という会社や海運業についての理解を深めることができます。日本郵船についてさらに深く知りたい方は、横浜の博物館を訪問してみると良いでしょう。