松本智氏がレッドオーシャンの介護業界で売上を伸ばしている秘訣とは?

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超高齢化が進む日本国内において、介護業界が大きく急成長を遂げてきました。
しかし、すでに市場には多くの企業が参入しており、現在はレッドオーシャンとなっています。
そんな介護業界において、創業家の松本智氏は飲食事業から新たに参入し、現在は介護業界でも会社を大きく成長させることに成功しました。
なぜすでに多くの企業が参入していながら、介護業界でも成長することができたのでしょうか?
今回は、松本智氏が介護事業を展開している会社の概要財務状況をご紹介しつつ、介護業界で売上を伸ばしている秘訣をご紹介します。
松本智氏が経営する株式会社ファーストナースについて知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

松本智氏が創業した株式会社ファーストナースの概要

松本智氏が創業した株式会社ファーストナースは、どのような企業なのでしょうか?
ここでは、株式会社ファーストナースの概要事業内容をご紹介します。

会社概要

社名:株式会社ファーストナース
代表取締役:橋本真奈歩、本谷洋美(看護師)
設立日:2010年8月30日
資本金:100,000,000円
特別顧問:上杉光弘(元国家公安委員長・元自治大臣)
所在地:
・東京本社 東京都港区新橋2丁目12-16明和ビル4階
・東京事務所 東京都港区西新橋1丁目5-10アマノビル6階
・訪問看護事業部 埼玉県熊谷市桜木町1-65ホクシンビル2階

株式会社ファーストナースは、2010年に設立された会社です。
事業を行う上で4つの目的を掲げており、利用者だけでなくその家族や国内全体の発展に貢献することを目指しています

・ご利用者様やご家族様に寄り添い、愛し、幸せになっていただく
・夢や希望、勇気を届けて自殺者ゼロを目指す
・一緒に働く仲間の物心両面の幸せを追求する
・日本の精神的安定と日本の発展に貢献する

事業内容

株式会社ファーストナースでは、訪問看護ステーションあやめの運営を主に手掛けています。
訪問看護ステーションあやめは、精神科訪問看護に特化しており日常的な健康管理や服薬管理をサポートしています。
その他にも生活相談や対人関係に関する相談、病気に関するお悩みなど、気になることや不安に感じていることは何でも担当者に相談することが可能です。
あやめ独自のサービスとして、自宅や施設までの交通費をいただいていなかったり、各ステーションに申請や更新手続きをサポートする相談員を配置したりしているのが特徴です。
また、希望される方には日々の訪問内容をメールで送信するサービスも実施しています。
事業所は現在関東地方を中心に、東北地方、甲信越地方、東海地方、近畿地方、中国地方に設置されており、全国的に広まっています。

株式会社ファーストナースの直近の財務状況はどうなっている?

株式会社ファーストナースの決算末日は3月31日で、直近だと2023年の第13期決算公告となります。
第13期決算公告では、前年同期比と比較して利益余剰金や純利益、株主資本、総資産がすべて大幅に上昇する結果となりました。

2023年 前年同期比
利益余剰金 20億6,124万 46.33%
純利益 14億6,972万 34.01%
株主資本 26億5,859万 54.95%
総負債 14億936万 -
総資産 40億6,796万 36.6%

直近2年間の結果と比較すると、2021年度の純利益は2億1,442万でしたが、2023年度は14億6,972万まで増加しているため、企業の規模も順調に拡大していることがわかります。
総負債も2021年度の6億8,548万から増えているものの、財務体質の強化につながる利益余剰金も同様に増えています。
利益余剰金が増えれば株主への配当原資が増える可能性もあるため、増配や株主優待の拡充なども期待できるでしょう。

レッドオーシャンの介護業界でなぜ売上を伸ばせているのか?

なぜレッドオーシャンの介護業界でここまで売上を伸ばせているのでしょうか?
その理由として考えられるのは、ドミナント方式の採用と入所費用の2つです。
そもそも松本智氏は介護事業を手掛ける前に飲食事業で成功した実績があります。
最初は不動産業から出発しましたが、2002年から飲食事業に参入し、東京・新橋エリアを中心にドミナント出店を行っていきました。
ドミナント出店とは、特定の地域に集中して出店する戦略を指します。
特定の地域に出店することで顧客シェアを独占し、競合他社が入り込む隙をなくすのが主な目的です。
ドミナント出店によって特定の地域における認知度が向上しやすく、またエリアマーケティングの最適化を図ることができます。
ドミナント方式はコンビニや飲食店などで多くみられる戦略ですが、松本智氏は介護事業にもドミナント方式を採用しました。
次々に施設を出店していった結果、わずか4年で110施設の開業に成功しています。
売上も4年間で50億円から70億円、90億円、120億円と成長していきました。

また、介護施設だとネックになりやすい入所費用に関しても、地域安値の入所費用を目指したことも利用者が増えた要因として挙げられます。
月額料金を抑えることで、これまで介護施設を利用したくても難しいと考えていた方も利用しやすくなったため、売上だけでなく社会貢献にもつながっています

これほどまでに大きく成長していったことで、元々資金繰りが厳しくなっていたエリア内の同業者から、事業売却の相談も受ける機会が増えていきました。
介護施設はオープンさせるために3億円~6億円近いコストがかかってしまいます。
いくら補助金があったとしても実際に受け取れるのは運営を開始してから2ヶ月後であり、さらにランニングコストもかかってしまうため、出店を急いでしまうと失敗に陥ってしまう可能性が高いです。
松本智氏はこうした事業売却の相談も受けつつ、事業をさらに発展させていったのです。

松本智氏が介護施設の経営において重視していること

松本智氏は飲食事業から介護事業も手掛けていますが、実際に介護施設を経営する上で飲食業と同じように重視している点があると言います。
それは、介護士との関係性です。
介護士の需要は高く、もし今の職場を辞めてしまったとしてもすぐに次の就職先を見つけることができます。
そのため、他の施設に比べて少し給料が高い程度では継続して働き続けてもらえない可能性が高いです。
介護士がいなければサービスの質や提供できる量も低下してしまうことから、経営者は施設に定着してもらうために、最大限の努力をして良好な人間関係を構築することが重要だと松本智氏は語っています。
また、従業員に対して考え方や法令遵守に関する教育も重視しています。
このように、松本智氏は介護施設を経営する上で人材育成や定着を重視しており、これらの要素も企業の成長に影響を与えていると考えられるでしょう。

まとめ

今回は、松本智氏がレッドオーシャンの介護業界で売上を伸ばしている秘訣や、株式会社ファーストナースの概要と財務状況などについてご紹介してきました。
松本智氏は元々飲食事業を手掛ける経営者でしたが、介護事業でも成功を収めています。
その理由として考えられるのは、ドミナント方式による出店数の拡大と入所費用を抑えた点です。
さらに、介護施設を経営する上で人材育成や定着を重視していることも、事業の成功につながったと考えられます。
松本智氏が手掛けた株式会社ファーストナースの訪問看護ステーションあやめも、すでに全国規模で施設数を拡大させています。
今後も訪問看護ステーションあやめをはじめ、介護や看護を必要とする人のニーズに合った施設の運営を行っていくと予想できます。
さらに介護業界で売上を伸ばしていくことも考えられることから、今後の動向にも注目していきましょう。